漫画 君たちはどう生きるかの本がコンビニでも売っててバカ売れしてる
漫画 君たちはどう生きるか
吉野源三郎の原作を読みやすいマンガ
吉野源三郎は明治生まれの児童文学者、反戦運動家、
ジャーナリストで岩波の雑誌の「世界」の初代編集長。
本書は政治思想的な言葉はほとんど出てこない。
ストーリーは母子家庭の中学生本多潤一少年が学校生活を送るうちに、
友人との交流を通じて悩み、考えながら、母の弟(おじさん)の
指導に従って、
「人間とはなにか」
「よく生きるとはどういうことか」
「世の中の不公平にどう対応するか」
など、色々な問題に一つずつ答えにちかいものを
見つけていく、心の成長の物語である。
ところどころに、おじさんから借りたノートに長い指導の文章が載っている。
その指導は、宇宙や人間社会の成立からナポレオンの一生から学ぶべきこと、
心の成長の問題など多岐にわたる。このおじさんのノートの部分は小学校低学年では
ちょっと難しいかもしれない。
しかし、軽佻浮薄な現代の世相の中で、少年少女に哲学的ものの考え方を
提供しようとしている著者の熱意は伝わってくる。
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